AWS外部ELBと内部ELBの違いと役割について解説

ネットワーク技術

AWSで提供されるElastic Load Balancer(ELB)は、ネットワークアーキテクチャにおいて重要な役割を果たします。特に、外部ELB(インターネット向け)と内部ELB(プライベートネットワーク向け)は、それぞれ異なる用途があります。本記事では、外部ELBと内部ELBの違い、そして外部ELBがパブリックサブネットに配置される理由について詳しく解説します。

外部ELBと内部ELBの基本的な違い

AWSのELBは、主に2種類のタイプに分類されます。これらは「外部ELB」と「内部ELB」として知られ、それぞれ異なる利用シーンに適しています。

外部ELB(インターネット向け)

外部ELBは、インターネットからのトラフィックを受け付けるために使用されます。これにより、インターネットに接続されているクライアントからのリクエストが、バックエンドのEC2インスタンスに適切に分配されます。外部ELBは通常、パブリックサブネットに配置され、そのIPアドレスがインターネットに公開されます。

内部ELB(プライベートネットワーク向け)

内部ELBは、VPC内のプライベートIPを使用して、インターネットからはアクセスできないバックエンドサービス間のトラフィックを負荷分散します。これにより、インターネット経由ではなく、VPC内のインスタンス間での通信を効率的に処理できます。

外部ELBの役割とパブリックサブネット配置の理由

外部ELBがパブリックサブネットに配置される理由について説明します。AWSでのELBの設計において、外部ELBはインターネットからのリクエストを受け取る役割を果たします。パブリックサブネットに配置することで、ELBに直接アクセスできるようになります。

パブリックサブネットに配置された外部ELBの利点

パブリックサブネットに配置された外部ELBは、インターネットからのアクセスを容易に受け入れることができます。しかし、ここで注目すべきは、ELB自体がインターネットに接続されるため、バックエンドのインスタンス(EC2)が必ずしもパブリックサブネットに配置される必要がないという点です。

これにより、バックエンドのインスタンスはプライベートサブネットに配置し、よりセキュアな環境を提供することが可能です。外部ELBがインターネットに接続されているため、パブリックIPを持つ必要はなく、プライベートIPのみで接続を管理できます。

外部ELBと内部ELBの適切な使い分け

外部ELBと内部ELBはそれぞれ異なる用途に適しています。外部ELBはインターネットからのアクセスを受ける必要がある場合に使用し、内部ELBはプライベートネットワーク内での負荷分散に使用します。

外部ELBを使用するシナリオ

外部ELBは、ウェブアプリケーションやAPIサービスのように、インターネットから直接アクセスされる必要があるサービスに最適です。外部ELBにより、トラフィックが複数のEC2インスタンスに分散され、アプリケーションの可用性とスケーラビリティが向上します。

内部ELBを使用するシナリオ

内部ELBは、社内システムやプライベートAPIなど、インターネットからのアクセスが不要なシステムに使用されます。これにより、インターネットから隔離されたセキュアなネットワーク内で、システム間のトラフィックを効率的に管理できます。

まとめ: 外部ELBと内部ELBの使い方

AWSの外部ELBと内部ELBは、それぞれ異なる目的に最適化されており、システムの設計に応じて使い分けることが重要です。外部ELBはインターネット向けのトラフィックを負荷分散し、内部ELBはプライベートネットワーク内のトラフィックを処理します。

また、外部ELBがパブリックサブネットに配置される理由は、インターネットからのアクセスを受けるためであり、バックエンドのEC2インスタンスはプライベートサブネットに配置してセキュリティを高めることができます。これにより、セキュリティと可用性のバランスを取ることが可能となります。

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