ZabbixをRHEL 9.5環境でオフラインインストールする方法を解説します。オンラインインストールと似た手順で進めることができますが、オフライン環境においては依存関係の管理やパッケージの手動インストールが必要となります。この記事では、Zabbix 6.0.39 LTS、nginx 1.20.1、PostgreSQL 15.12のインストール方法を具体的に説明します。
オフラインインストールに必要な準備
オフライン環境でZabbixをインストールするためには、まず必要なすべてのパッケージをダウンロードし、インストール先のサーバーに転送する必要があります。オンラインでインストールする場合と違い、依存関係を解決するためのパッケージを手動で準備しなければなりません。
以下の準備が必要です。
- 依存関係のダウンロード: 必要な依存パッケージ(nginx、PostgreSQL、Zabbix本体)をすべてダウンロードし、オフラインサーバーに転送します。
- RHEL 9.5のセットアップ: RHEL 9.5がインストールされているサーバーに対して、EPELリポジトリや必要なリポジトリの設定を行います。
- インターネット接続が可能な別のPC: オフラインインストール用にパッケージをダウンロードするために、インターネット接続があるPCが必要です。
必要なパッケージのダウンロード
まず、オンライン環境で必要なパッケージをダウンロードします。Zabbix、nginx、PostgreSQLの各パッケージを公式リポジトリまたはダウンロードサイトから取得します。
- Zabbix: Zabbix 6.0.39 LTSのパッケージを公式サイトまたはyumリポジトリからダウンロードします。
- nginx: nginx 1.20.1のパッケージも同様に公式のnginxサイトからダウンロードします。
- PostgreSQL: PostgreSQL 15.12のパッケージをPostgreSQLの公式サイトまたはyumリポジトリからダウンロードします。
これらのパッケージをダウンロードした後、必要な依存関係も同様にダウンロードし、オフラインインストール用のディレクトリにまとめておきます。
オフラインサーバーへのパッケージ転送とインストール
オフラインサーバーにパッケージを転送した後、依存関係が正しくインストールされるように手動でパッケージをインストールします。
- パッケージ転送: ダウンロードしたパッケージをUSBメモリやネットワーク経由でオフラインサーバーに転送します。
- 依存関係のインストール: `rpm`や`dnf`を使って手動で依存関係をインストールします。例えば、`rpm -ivh
.rpm`で個々のパッケージをインストールします。 - nginxのインストール: `dnf install nginx-1.20.1.rpm`を実行してnginxをインストールします。
- PostgreSQLのインストール: `dnf install postgresql-15.12.rpm`でPostgreSQLをインストールします。
- Zabbixのインストール: Zabbixのパッケージを同様にインストールします。`dnf install zabbix-6.0.39.rpm`を実行します。
Zabbixの設定と起動
Zabbixがインストールされたら、サービスの設定を行います。Zabbixサーバー、フロントエンド、エージェントを設定する必要があります。
- Zabbixサーバーの設定: `zabbix_server.conf`を編集し、データベースの設定を行います。
- nginxの設定: `nginx.conf`を編集して、Zabbixフロントエンドに必要な設定を行います。
- PostgreSQLの設定: PostgreSQLでZabbix用のデータベースを作成し、設定ファイルを更新します。
まとめ
Ubuntuなどのオンライン環境に依存せずに、ZabbixをRHEL 9.5にオフラインでインストールするには、必要なパッケージをダウンロードし、依存関係を手動でインストールする必要があります。Zabbix 6.0.39 LTS、nginx 1.20.1、PostgreSQL 15.12の各パッケージを準備し、インストール後に適切な設定を行うことで、オフライン環境でもスムーズにZabbixを利用することができます。
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