Outlookを長年使っていてメールを放置していると、何千件、時には何万件もの未読メールがたまり、削除や整理が非常に大変になります。しかも、削除しようとすると「オブジェクトが削除されているので削除できません」というエラーメッセージが表示されるケースもあります。この記事では、大量のメールを効率よく削除・整理する方法と、削除できないエラーの原因と対処法について解説します。
「オブジェクトが削除されている」エラーの原因とは?
このエラーは、Outlookが内部的にメールの情報を管理している「データファイル(.pstまたは.ost)」と、実際のメールサーバー上の情報との間に不整合が生じていることが原因で発生します。
特に以下のような状況が原因になります。
- サーバー上では削除済みだが、Outlookのローカルにはキャッシュが残っている
- 同期エラーによりメールの状態が正しく反映されていない
- .ostファイルが破損している
この場合は、Outlookの再起動や同期のリセットが必要になります。
基本の対処法:Outlookの再起動と同期の確認
まずは以下の簡単な操作から試してみましょう。
- Outlookを完全に終了させる(タスクマネージャーからも確認)
- PCを再起動してからOutlookを起動
- 「送受信」タブ → 「すべてのフォルダーを送受信」で再同期
これだけで「削除できない」状態が解消することもあります。
それでも削除できない場合の高度な方法
問題が継続する場合、次の方法を試してください。
方法1:OSTファイルの再作成
ExchangeやOutlook.comのアカウントを使用している場合、.ostファイルを再作成することで多くの問題が解消します。
- Outlookを終了
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Outlook
に移動- 対象の.ostファイルを削除
- Outlookを再起動 → 自動で新しいファイルが作成される
方法2:セーフモードでOutlookを起動
セーフモードではアドインなどが無効になるため、削除できないメールを整理できる場合があります。
- Windowsキー + R →
outlook /safe
と入力してEnter
ここで該当メールを削除できるか試してみてください。
大量の未読メールを効率的に削除するコツ
未読メールが数千件以上ある場合、一つひとつ確認していては時間がかかりすぎます。以下の手順で一括整理を行いましょう。
検索機能を活用する
検索ボックスに is:unread
または「未読」と入力し、未読メールだけを抽出します。
Shift + クリックで範囲選択
リストの一番上のメールをクリック → Shiftキーを押しながら下のメールをクリックで、範囲選択が可能です。
日付や差出人ごとに整理
「並べ替え」機能を使って、古い順、または差出人別に表示し、不要なものをまとめて削除することで効率化できます。
注意:削除前のバックアップを忘れずに
削除操作の前には、誤って必要なメールを削除してしまわないよう、念のためOutlookのデータファイルをバックアップしておくと安心です。
バックアップ手順は以下の通りです。
- Outlookの「ファイル」→「エクスポート」→「.pstファイルとして保存」
- バックアップ用のフォルダに保存しておく
まとめ
Outlookで「オブジェクトが削除されているので削除できません」というエラーが出た場合は、まず再起動や同期の確認、セーフモード起動や.ostファイルの再作成を試してみましょう。そして、大量の未読メールを削除する際は、検索や並べ替え、範囲選択機能を活用することで作業効率が大きく向上します。
Outlookの使い勝手を向上させ、快適なメール管理を行うためにも、定期的な整理を心がけましょう。
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