サイバーセキュリティにおけるアラートは、システムやネットワークに対する潜在的な攻撃の兆候を捉え、迅速な対応を促すために重要です。本記事では、いくつかのアラートの詳細な説明とその対応策を紹介します。これらのアラートに適切に対処することで、システムの安全性を保ち、攻撃から守ることができます。
- 1. Suspicious HTTP Evasion Found
- 2. Generic HTTP Cross Site Scripting Attempt
- 3. Oracle Java zip-util readCEN Denial of Service Vulnerability
- 4. PNG File Chunk Length Abnormal
- 5. Potential Evasion Technique Detected in HTTP Response
- 6. Suspicious HTTP Response Found
- 7. HTTP Response Content Length Too Long
- 8. Suspicious RAR File Detected
- まとめ
1. Suspicious HTTP Evasion Found
HTTPヘッダやパラメータにおける不正なエンコードを利用した通信が検出された場合、このアラートが発生します。攻撃者が検知回避や脆弱性スキャナを利用して不正アクセスを試みている可能性があります。
対策: 送信元端末を特定し、ユーザー操作の有無を確認します。また、curlやnmapなど不審なツールが使用されていないかを確認することが重要です。
2. Generic HTTP Cross Site Scripting Attempt
HTTPリクエストにJavaScriptなどのスクリプトを埋め込む試行を検出するアラートです。この攻撃により、Webサイトの脆弱性が突かれ、任意コード実行やCookie情報窃取のリスクがあります。
対策: 自社ドメインのサイトであれば、入力値のエスケープ処理を確認します。外部宛の場合は、端末側での不審スクリプト実行の有無をチェックします。
3. Oracle Java zip-util readCEN Denial of Service Vulnerability
Oracle Javaのzipライブラリに存在するDoS脆弱性(CVE-2018-11212)を悪用する通信を検出するアラートです。悪意のあるZIPファイルにより、Javaプロセスが異常終了するリスクがあります。
対策: Java環境を最新バージョンに更新し、影響を受ける通信元のアプリケーションログを確認して、影響範囲を調査します。
4. PNG File Chunk Length Abnormal
PNGファイル内のチャンクサイズが異常なファイル転送が検出された場合、このアラートが発生します。画像レンダリング時にメモリ破壊やDoS攻撃を誘発するリスクがあります。
対策: 該当通信の送信元を特定し、ファイルをスキャンして確認します。また、セキュリティ製品で不正な画像ファイル対策が適用されているかをチェックします。
5. Potential Evasion Technique Detected in HTTP Response
HTTPレスポンスにおいて、符号化や分割転送などの回避技術が検出された場合のアラートです。これは、Webフィルタ突破を目的とした通信の可能性があります。
対策: 通信先サイトの正当性を確認し、同一宛に複数の不審レスポンスがないかを確認します。
6. Suspicious HTTP Response Found
HTTPレスポンスに異常なヘッダや実行可能コードが含まれている場合、このアラートが発生します。マルウェア配信やフィッシングサイトへのアクセスが行われている可能性があります。
対策: 送信先URLを確認し、正規サイトかを判定します。また、端末上で不審なファイルがダウンロードされていないか確認します。
7. HTTP Response Content Length Too Long
HTTPレスポンスのコンテンツサイズが異常に大きい通信を検出するアラートです。DoS攻撃や大量のデータ送信による情報漏洩のリスクがあります。
対策: 通信元・宛先を特定し、通常業務で想定されるデータ転送かを確認します。必要に応じて送信制限や帯域制御を実施します。
8. Suspicious RAR File Detected
RAR形式の圧縮ファイルを伴う不審な通信を検出するアラートです。RARファイル内にマルウェアや機密データが含まれている可能性があります。
対策: 通信元端末や送信対象を確認し、ファイルを解析します。暗号化されたRARファイル(パス付き)には特に注意が必要です。
まとめ
これらのアラートに対応することで、サイバー攻撃や不正アクセスからシステムを守ることができます。定期的な監視と、必要な対策を講じることで、セキュリティを強化しましょう。各アラートの内容と対策を理解し、実際のシステムに適用することが重要です。


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