VM間でping疎通ができない原因と解決方法

LAN

VMware ESXi環境で新たに作成した仮想マシン間でping疎通ができない場合、さまざまな要因が考えられます。この記事では、VM間のping疎通ができない問題の原因とその解決方法について解説します。特に、同一ネットワーク内での通信ができない状況に焦点を当て、設定ミスやネットワーク関連の問題を特定する手順を紹介します。

同一セグメント内での通信障害とは?

同一セグメント内にある仮想マシン間でping疎通ができない場合、ネットワーク設定に問題がある可能性が高いです。特に、仮想マシンが同じサブネット内にあっても、IP設定やファイアウォールの設定によって通信が遮断されることがあります。これらの設定ミスが原因で、仮想マシン間で通信できないケースがよく見られます。

チェックすべき基本的な設定

VM間のping疎通ができない原因を突き止めるために、まずは以下の基本的な設定を確認しましょう。

  • IPアドレスとサブネットマスク: 各VMが正しいIPアドレスを持っていること、サブネットマスクが一致していることを確認します。
  • ゲートウェイ設定: ゲートウェイ(DGW)が正しく設定されているか確認します。
  • VMのネットワークアダプタ設定: すべてのVMが同じネットワークアダプタに接続されていることを確認します。

ファイアウォールの設定とSELinux

VM間の通信ができない理由として、firewalldSELinuxが原因で通信がブロックされている可能性があります。仮想マシンのファイアウォール設定が正しくない場合や、SELinuxが有効になっていると、ICMP(ping)パケットがブロックされることがあります。

例えば、VM①とVM②間でping疎通できない場合、両方のVMでfirewalldが無効化されているか、SELinuxが適切に設定されているかを確認する必要があります。

VMware ESXiのネットワーク設定確認

VMware ESXi環境では、仮想スイッチや仮想ネットワークアダプタの設定も重要です。以下を確認してください。

  • 仮想スイッチの設定: 各仮想マシンが同じ仮想スイッチに接続されているか確認します。
  • ネットワークアダプタの種類: 仮想マシンが正しいネットワークアダプタを使用しているか確認します(例:VMXNET3など)。
  • VLAN設定: VLAN設定が適切か、VM間で異なるVLANが設定されていないかを確認します。

ping疎通ができない場合のデバッグ方法

ping疎通ができない場合、以下の手順でデバッグを進めましょう。

  • トレーサウト: 目的の仮想マシンに対してtracerouteを実行し、通信経路を確認します。tracerouteが自VMのIPで終了する場合、ネットワーク経路に問題があることがわかります。
  • netstatコマンド: 各VMでnetstatを使用して、開いているポートや接続状態を確認します。
  • ping以外のツールの使用: ping以外のネットワーク診断ツール(nmaptelnetなど)を使用して、通信の可否を確認します。

まとめ: VM間のping疎通を確保するために

VMware ESXi環境で新たに仮想マシンを追加した際に、同一セグメント内でping疎通できない問題が発生した場合、まずはネットワーク設定や仮想スイッチ、ファイアウォール設定を確認しましょう。特に、IP設定やサブネットマスク、ネットワークアダプタの確認が重要です。また、tracerouteやnetstatを使って問題の切り分けを行うことも有効です。これらを確認した後、再度ping疎通ができるかどうかをチェックし、問題を解決してください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました