ARMアーキテクチャにおけるTST命令は、特定のレジスタと即値の論理積を取る命令です。この命令の動作を理解するためには、命令の基本的な構造とその条件設定を理解することが重要です。
1. TST命令の基本的な動作
TST命令は、指定されたレジスタの値と即値(この場合、#8)との論理積を計算し、結果は破棄されますが、条件フラグ(N, Z, C, V)は設定されます。これにより、レジスタの値に基づいて、次の命令が実行されるかどうかが決まります。
2. 具体的な命令例: TST r1, #8
この命令は、r1レジスタの値と8との論理積を計算し、フラグを設定します。フラグが設定されることにより、次に実行される命令の挙動が変わります。特に、Zフラグ(ゼロフラグ)が設定される場合、r1の値が8の倍数であることを示します。
3. 0A000010と条件分岐
0A000010という命令は、条件コードが満たされる場合に実行される命令であり、TST命令によって設定されたフラグに基づきます。この場合、r1の値が特定の条件を満たす場合に、指定されたアドレスに移動することになります。
4. r1の値と特定のアドレスへの移動
r1の値が特定の条件を満たすと、例えばr1が8の倍数である場合、命令は次のアドレスに移動します。具体的には、TST命令の結果としてZフラグが設定されていれば、r1の値が8の倍数であることが確認され、その後の処理が進行します。
まとめ
ARM命令におけるTST命令とその後の動作は、条件フラグに基づく動作の理解が不可欠です。TST命令がどのようにフラグを設定し、その後の命令にどのように影響を与えるのかを理解することで、ARMプログラミングの理解が深まります。


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