ネットワークの学習を進めていると、ロンゲストマッチ(Longest Match)、AD値(Administrative Distance)、メトリック(Metric)の3つの概念に出会います。それぞれの意味や役割については理解できたけれども、これらがどのように関連しているのかを図で示す方法を知りたいという方も多いでしょう。本記事では、これら3つの要素を簡単に図で説明できる方法を解説します。
ロンゲストマッチとは?
ロンゲストマッチは、ルーティングプロトコルが最も適切なネットワーク経路を選択するための基準です。IPアドレスのプレフィックス(ネットワークアドレス)を最長の一致で比較し、最も長いプレフィックスを持つルートが選ばれます。
例えば、`192.168.1.0/24`と`192.168.1.0/25`という2つのネットワークがある場合、`/25`の方が最長一致となり、このルートが選ばれます。これにより、ルータはより細かい範囲でのルーティング情報を優先して選択します。
AD値(Administrative Distance)とは?
AD値は、ルーティングプロトコルの信頼度を示す数値で、数値が低いほど信頼度が高いとされています。異なるルーティングプロトコルが同じネットワーク宛てに異なる経路を提供する場合、最も信頼性の高い経路(AD値が最も低いもの)が選択されます。
例えば、RIPのAD値は120、OSPFのAD値は110、静的ルートのAD値は1です。これにより、ルータはOSPF経路をRIP経路より優先して選びます。
メトリックとは?
メトリックは、ルーティングプロトコルが使用する別の指標で、経路の「コスト」を示します。メトリックが低いほど、経路の選択が優先されます。たとえば、RIPでは経路のメトリックはホップ数で示され、OSPFでは帯域幅を基にしたコストが使われます。
メトリックは、同じAD値を持つ経路間での選択基準となり、最小のメトリックを持つ経路が選ばれます。
ロンゲストマッチ、AD値、メトリックの関係性を図で理解する方法
これら3つの要素の関係性を図で表現する際は、まず以下のように構成することができます。
- ロンゲストマッチが最初に経路を絞り込み、
- AD値によって最も信頼できる経路を選択し、
- メトリックによって最適な経路(コストが最も低いもの)を選びます。
例えば、複数の経路がある場合、ロンゲストマッチで最も長いプレフィックスが選ばれ、その後、AD値に基づいて信頼性の高い経路が選ばれ、最後にメトリックで最もコストの低い経路が選ばれるという流れです。
図を使った理解のポイント
これらの要素を図にする際は、次のようなフローを描くとわかりやすいです。
- 1. 各経路のプレフィックス長(ロンゲストマッチ)を比較し、最長一致の経路を選ぶ。
- 2. 選ばれた経路の中から、AD値が最も低い経路を選ぶ。
- 3. さらにその経路の中で、メトリックが最も低い経路を選んで最適なルートを決定する。
これを視覚的に示すために、フローチャートや図を使って流れを説明するのが効果的です。
まとめ: ロンゲストマッチ・AD値・メトリックの関係を理解するためのポイント
ロンゲストマッチ、AD値、メトリックは、いずれもルーティング決定において重要な役割を果たします。これらを図で表すことで、より直感的に理解できるようになります。理解を深めるために、実際のネットワーク設定やシナリオを基にした図を描いてみましょう。
それぞれの関係性をフローに落とし込むことで、ネットワーク初心者でもより簡単に理解できるようになります。
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