C言語で関数に配列を渡す際、どのように引数を指定すれば良いか、特にポインタや配列の定義方法に関して混乱することがあります。この記事では、配列を引数として関数に渡す際の実装方法について解説します。
1. 配列の引数とポインタの関係
C言語において、配列名はポインタとして扱われます。例えば、`int samp[]` と定義された配列は、`int *samp` と同義になります。配列の名前はその最初の要素のアドレスを指すポインタとして扱われ、関数内でそのポインタを使って配列にアクセスします。
2. 配列の引数を関数に渡す方法
関数に配列を渡すとき、引数に `int samp[]` や `int *samp` を使うことができますが、どちらも同じ意味です。配列を渡すときに、配列のサイズを指定しなくても問題ありません。C言語では、配列名を渡すだけで、関数内でその配列を操作できるようになります。
3. 配列を渡す際のメモリの理解
配列名 `samp` は最初の要素のアドレスを指しており、関数に渡された `samp` はそのままポインタとして扱われます。たとえば、`&samp[0]` は配列の最初の要素のアドレスであり、`samp` という変数と同じです。配列の各要素はメモリ上で連続しているため、`samp[1]` は `&samp[0] + 1` の位置にある値を指します。
4. 配列の操作方法の実例
実際に関数内で配列を操作する方法を見てみましょう。次のコード例では、`times` 関数を使って、配列の各要素を2倍にしています。
void times(int samp[]) {
for (int i = 0; i < 5; i++) {
samp[i] *= 2;
}
}
この関数を呼び出すと、渡された配列 `samp` の各要素が2倍になります。このように、C言語では配列を引数として渡すと、関数内でその要素に直接アクセスできます。
5. ポインタと配列の違い
配列とポインタは非常に似ているため混乱しがちですが、重要な違いがあります。配列名はポインタのように振る舞いますが、配列そのものは定数であり、ポインタのように再代入できません。例えば、`samp = new_array;` と書くことはできませんが、ポインタを使って動的に配列のメモリを変更することは可能です。
6. まとめ
配列とポインタはC言語において非常に密接に関連しています。配列を関数に渡すとき、配列名をそのまま引数として渡すことができますが、実際には配列はポインタとして扱われます。これにより、関数内で配列の各要素に直接アクセスし、変更することができます。ポインタと配列の違いを理解することで、より効率的にC言語のプログラムを記述できるようになります。


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