WebView2を使用したC#アプリケーションで、ビルド後にMicrosoft.Web.WebView2.Core.dllなどのDLLファイルがEXEと同じ場所に配置されることがあります。この状態で実行すると正常に動作しますが、EXEを別の場所(例えばデスクトップ)に移動すると動作しない問題が発生します。この記事では、この問題を解決する方法と配布時に必要な注意点を解説します。
WebView2アプリケーションの配布に関する問題
Microsoft WebView2を使用したC#アプリケーションで発生する問題の一つは、EXEファイルと共に必要なDLL(Microsoft.Web.WebView2.Core.dllなど)を適切に配置しないと、アプリケーションが起動しないことです。特にEXEを別の場所に移動した場合、DLLが見つからずエラーが発生することがあります。
WebView2は、ランタイムとして動作するため、必要なDLLファイルがEXEと同じディレクトリに存在することが前提となっています。WebView2Runtimeがインストールされていても、ランタイムのDLLがEXEと一緒に配布されていない場合、動作しないことがあります。
配布時に必要なDLLファイルを同梱する方法
アプリケーションを配布する際には、必要なDLLファイルをEXEファイルと同じフォルダに配置する必要があります。具体的には、Microsoft.Web.WebView2.Core.dll、Microsoft.Web.WebView2.WinForms、Microsoft.Web.WebView2.Wpf、そしてruntimesフォルダが必要です。
これらのDLLファイルは、Visual Studioのビルド後に生成される出力フォルダ内に配置されるため、インストーラを使用して配布する場合、これらのファイルも含めてインストールされるように設定する必要があります。これにより、ユーザーがアプリケーションを別の場所に移動しても、DLLが同じフォルダに存在するため、問題なく動作します。
WebView2ランタイムのインストールを確認する方法
WebView2を使用するには、Microsoft WebView2ランタイムがインストールされている必要があります。ランタイムがインストールされていない場合、WebView2アプリケーションは正しく動作しません。
WebView2ランタイムは、ユーザーのPCにインストールされている必要がありますが、アプリケーションの配布と一緒にランタイムをインストールするオプションも提供されています。WebView2ランタイムをインストールする方法や、ランタイムのバージョンを確認する方法についても事前に把握しておくと良いでしょう。
配布パッケージの作成方法
WebView2を含むC#アプリケーションを配布する際は、配布パッケージを作成することをお勧めします。インストーラーを作成することで、必要なDLLファイルやランタイムをユーザーのPCに自動的に配置することができます。
Visual Studioでは、セットアッププロジェクトを使用してインストーラーを作成することができます。セットアッププロジェクトを使用することで、必要なDLLファイルやランタイムをインストール時にユーザーのPCに自動的に配置し、アプリケーションを実行可能にすることができます。
まとめ
C#でWebView2を使用したアプリケーションを配布する際は、必要なDLLファイルやランタイムを適切に配布することが非常に重要です。EXEファイルと一緒に必要なファイルを配置するか、セットアッププロジェクトを使用してインストーラーを作成することで、ユーザーがアプリケーションを問題なく使用できるようにすることができます。これらの手順を守ることで、配布時の問題を防ぐことができます。


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