Hyper-Vは、Microsoftの仮想化技術で、WindowsサーバーやLinuxサーバーを簡単に仮想マシンとしてセットアップできます。しかし、仮想マシンをホストPCと疎通させるには、ネットワーク設定を正しく行う必要があります。この記事では、Hyper-Vで作成したLinuxサーバーとWindowsサーバーをホストPCと疎通させる方法について解説します。
Hyper-Vのネットワーク設定の基礎
仮想マシンをホストPCと疎通させるためには、仮想マシンのネットワーク設定が適切であることが重要です。Hyper-Vでは仮想スイッチを使用して仮想マシンをネットワークに接続します。仮想スイッチには、外部、内部、プライベートの3種類の接続オプションがあります。
ここで、ホストPCと疎通させるためには、外部仮想スイッチを使用するのが一般的です。外部仮想スイッチは、仮想マシンを物理的なネットワークに接続し、インターネットへのアクセスやホストPCとの通信が可能になります。
外部仮想スイッチを作成する方法
1. Hyper-Vマネージャを開きます。
2. 右側の「仮想スイッチマネージャ」をクリックします。
3. 「新規仮想ネットワークスイッチ」を選択し、「外部」を選びます。
4. 使用する物理ネットワークアダプターを選択します。このアダプターはホストPCのネットワークインターフェイスです。
5. 設定が完了したら、「OK」をクリックして仮想スイッチを作成します。
この仮想スイッチを作成することで、仮想マシンはホストPCのネットワークと接続され、疎通が可能になります。
LinuxサーバーとWindowsサーバーの設定
外部仮想スイッチを作成した後は、LinuxサーバーとWindowsサーバーのネットワーク設定を行います。これらの仮想マシンがホストPCと疎通できるように、IPアドレスの設定を行います。
Linuxサーバーの設定
Linuxサーバーでは、ネットワークインターフェースを手動で設定する必要があります。以下は、静的IPアドレスを設定するためのコマンドの例です。
sudo nano /etc/network/interfaces
設定ファイルを開き、以下のように記述します。
iface eth0 inet static
address 192.168.1.10
netmask 255.255.255.0
gateway 192.168.1.1
設定が完了したら、ネットワークサービスを再起動します。
sudo systemctl restart networking
これで、LinuxサーバーがホストPCと疎通できるようになります。
Windowsサーバーの設定
Windowsサーバーでも、ネットワーク設定を行うことでホストPCとの疎通が可能になります。以下の手順で設定します。
- 「ネットワークとインターネット」設定を開きます。
- 「イーサネット」または「Wi-Fi」の設定を選択します。
- 「ネットワーク設定の変更」を選び、使用するネットワークインターフェイスを選択します。
- 「プロパティ」をクリックし、「インターネットプロトコルバージョン4 (TCP/IPv4)」を選択します。
- 「IPアドレスを手動で設定する」にチェックを入れ、静的IPアドレスを入力します。例えば、IPアドレス:192.168.1.20、サブネットマスク:255.255.255.0、ゲートウェイ:192.168.1.1です。
設定が完了したら、「OK」をクリックして変更を保存します。
ホストPCとの疎通確認
設定が完了したら、ホストPCからLinuxサーバーとWindowsサーバーに対して疎通確認を行います。以下のコマンドをホストPCのコマンドプロンプトまたはターミナルで実行して確認します。
ping 192.168.1.10
LinuxサーバーまたはWindowsサーバーのIPアドレスが正しく設定されていれば、ping応答が返ってきます。これで、ホストPCと仮想マシンが正常に疎通できることが確認できます。
まとめ
Hyper-Vで作成したLinuxサーバーとWindowsサーバーをホストPCと疎通させるためには、外部仮想スイッチを作成し、各仮想マシンで静的IPアドレスを設定する必要があります。設定が完了した後、pingコマンドを使用して疎通確認を行い、ネットワーク接続が正常であることを確認できます。この方法を使用することで、Hyper-V環境でのネットワーク接続が確立され、仮想マシン間やホストPCとの通信が可能になります。
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