CCNA試験において、L3デバイス(ルーターなど)が行う機能に関する質問で「データのフラグメンテーション」が不正解になった理由を理解することは、ネットワーキングの理解を深める上で重要です。この記事では、L3デバイスとIPフラグメンテーションについて詳しく解説し、その背景を説明します。
L3デバイスが行う機能とは?
Layer 3(L3)デバイス、すなわちルーターは、主にIPパケットを転送する役割を担っています。ルーターは、異なるネットワーク間でデータを転送し、パケットの宛先IPアドレスを基に経路選択を行います。L3デバイスが行う主要な機能は、経路選択(ルーティング)であり、IPフラグメンテーションは直接関係するものではありません。
したがって、L3デバイスに関連する選択肢として「データのフラグメンテーション」が不正解とされるのは、L3デバイスがフラグメンテーションの役割を持っていないためです。
IPフラグメンテーションとその処理の役割
IPフラグメンテーションは、パケットサイズが送信するネットワークの最大転送単位(MTU)を超える場合に発生します。IPヘッダーにフラグメンテーションの情報を追加し、パケットを分割して、各フラグメントを別々に送信します。
フラグメンテーションの処理は、実際には主に送信元ホストと受信先ホストが行います。送信元ホストは、送信するパケットのサイズがMTUに収まらない場合、パケットを分割します。そして、受信先ホストは、分割されたパケットを再構築します。ルーター自体は、基本的にフラグメンテーションを行いません。
L3デバイスとフラグメンテーションの誤解
ルーター(L3デバイス)は、パケットを中継し、転送する役割を持っていますが、パケットサイズを変更したり、フラグメンテーションを行ったりすることは基本的には行いません。したがって、IPフラグメンテーションがL3デバイスの役割として挙げられることはなく、これは間違いとされています。
実際にフラグメンテーションを行うのは、ネットワーク上の送信元や受信先のホストであり、ルーターはそのままパケットを転送するだけです。ルーターは、あくまで転送の役割を果たし、フラグメンテーションはホスト側で行われる処理です。
まとめ
CCNA試験において、L3デバイスが行う機能として「データのフラグメンテーション」が不正解である理由は、ルーター(L3デバイス)がフラグメンテーションの処理を行わないからです。実際のフラグメンテーション処理は、送信元ホストと受信先ホストが行い、L3デバイスはパケットをそのまま転送するだけです。これにより、ネットワーキングの正しい理解が深まり、試験の正解に繋がります。


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