Excel 365では、複数のデータセットを比較して変化を抽出する作業がよく求められます。特に売掛契約一覧のような定期的に更新されるデータにおいて、先月と今月の変化を比較することは、業務効率を大幅に向上させることができます。
売掛契約データを比較する方法
例えば、先月の契約情報と今月の契約情報が別々の表に記載されている場合、どうすれば両者の違いを簡単に抽出できるのでしょうか?マクロを使わず、Excel 365の関数を駆使すれば、このような比較作業は簡単に解決できます。
使用する関数とその解説
今回の目的は、契約ID(A列)をキーにして、先月のデータと今月のデータを比較し、変化のあった行を抽出することです。Excelの「VLOOKUP」関数や「IF」関数を活用することで、これを実現できます。
VLOOKUP関数で契約IDを参照する
まず、先月と今月のデータにおいて契約IDを基に比較を行うために「VLOOKUP」関数を使用します。この関数は、指定した検索値をもとに別の表から対応するデータを抽出することができます。
例えば、以下のように設定します。
=VLOOKUP(A2, '先月のデータ'!A:B, 2, FALSE)
この式は、A2セルに記載された契約IDを先月のデータから検索し、B列(契約金額など)の情報を返します。次に、今月のデータに関しても同様の設定を行います。
IF関数を使用して変化を判定
次に、IF関数を使って、先月と今月の値が異なるかどうかを判定します。例えば、次のような式を使うことで、今月の契約金額と先月の契約金額を比較できます。
=IF(VLOOKUP(A2, '先月のデータ'!A:B, 2, FALSE)<>VLOOKUP(A2, '今月のデータ'!A:B, 2, FALSE), "変化あり", "変化なし")
この式では、先月と今月の金額が異なる場合に「変化あり」と表示されます。変化がなければ「変化なし」と表示されます。
実例での適用方法
実際に、この方法をどのように使うかを具体的に見てみましょう。以下のデータを例にして、先月と今月の売掛契約を比較します。
契約ID | 契約金額 |
---|---|
101 | 100,000円 |
102 | 150,000円 |
先月と今月の契約金額を比較するために、上記の関数を用い、変化のあった契約IDを特定することができます。
まとめ:関数を活用して効率的にデータを比較
Excel 365で先月と今月の売掛契約データを比較し、変化を抽出する方法は、VLOOKUP関数やIF関数を組み合わせることで簡単に実現できます。マクロを使わずとも、これらの関数を駆使することで、業務の効率化が図れます。
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