Oracleデータベースでのユーザー管理は、SQL Serverと異なり、1スキーマ1ユーザーが基本です。このため、参照専用ユーザーの作成や、異なる権限を持つユーザーの設定には少し手間がかかります。この記事では、Oracleで参照専用ユーザーを作成する方法と、スキーマ運用の理解について解説します。
Oracleでのユーザー管理の基本
Oracleでは、1つのスキーマに対して基本的に1人のユーザーが紐づいており、これがSQL Serverと大きな違いです。このため、参照専用のユーザーを作成するには、権限の付与やアクセス制御を細かく設定する必要があります。参照専用のユーザーを作成する場合、そのユーザーには必要最小限の権限のみを与えることが求められます。
参照専用ユーザーの作成手順
参照専用ユーザーを作成するためには、まず新しいユーザーを作成し、そのユーザーにSELECT権限を付与します。以下のようにSQLコマンドでユーザーを作成し、必要なテーブルやビューへのアクセス権を付与することができます。
CREATE USER new_user IDENTIFIED BY password;
次に、参照専用の権限を付与します。
GRANT SELECT ON schema.table TO new_user;
スキーマとユーザーの関係について
Oracleでは1スキーマに対して1ユーザーというルールがあり、スキーマ内のすべてのオブジェクト(テーブルやビューなど)はそのユーザーが所有します。これに対して、他のデータベースでは、同じスキーマ内で複数のユーザーを作成することができます。このため、Oracleで複数のユーザーを使う場合、各ユーザーに対して権限を明確に設定する必要があります。
注意すべき点
Oracleのユーザー管理は、SQL Serverに比べて手間がかかることがあるため、各ユーザーに対してどの権限を付与するか慎重に決定する必要があります。また、参照専用のユーザーを作成する場合、ビューやストアドプロシージャを通じてアクセスさせることも一般的です。この場合、権限が正しく設定されているか、十分に確認することが重要です。
まとめ
Oracleで参照専用のユーザーを作成するには、SQL Serverのように単純にユーザーを作成して権限を与えるだけではなく、スキーマとユーザーの関係を理解し、適切な権限設定を行うことが重要です。運用においては、ユーザー権限を最小限に抑えることで、セキュリティを高めることができます。


コメント