グラフィックデザインの作業で、画面上の色と実際に印刷された色が異なることはよくあります。特に、MacBook ProやPhotoshop、Illustratorを使用している場合、色の表示に不一致が生じやすいことがあります。ここでは、画面と印刷の色の違いを調整する方法について詳しく解説します。
1. 画面と印刷の色が異なる理由
画面(RGB)と印刷物(CMYK)では、色の表現方法が根本的に異なります。RGBは光を使って色を表現し、CMYKはインクを使って色を表現します。このため、同じ色を画面で見ても、印刷物では異なる印象を受けることがあります。特にRGBでは表示できる色域が広いため、印刷物では表現できない色が多く存在します。
2. カラープロファイルを適切に設定する
使用するソフトウェア(PhotoshopやIllustrator)では、カラープロファイルを適切に設定することで、色の再現性を高めることができます。以下の設定を確認しましょう。
- PhotoshopやIllustratorで「カラーマネジメント設定」を開き、「Japan Color 2001 Coated」などの印刷用プロファイルを選択。
- カラープロファイルの設定をRGB(画面用)とCMYK(印刷用)に適切に変更。
- カラープロファイルを統一することで、印刷と画面での色のずれを最小限に抑えることができます。
3. パントーンカラーを使用する
パントーンカラー(Pantone)は、印刷業界で広く使用されるカラーガイドで、RGBやCMYKでは表現できない色を正確に指定できます。パントーンを使用して色を選択することで、より正確な色再現が可能になります。具体的には、以下の方法でパントーンカラーを使用できます。
- IllustratorやPhotoshopでパントーンカラーをCMYKに変換して使用。
- パントーンからCMYK値を取得して、色のズレを最小限にする。
4. 印刷テストを行う
印刷時に色が思った通りに再現されない場合、テスト印刷を行い、色の調整を試みることが重要です。テスト印刷を繰り返すことで、実際の印刷結果に近い色を作り出すことができます。また、印刷業者と連携して、印刷前に色見本を確認することも有効です。
まとめ
画面と印刷の色が異なる問題は、カラープロファイルの設定、RGBとCMYKの違い、パントーンカラーの利用などで解決できます。印刷物を作成する際は、色管理をしっかりと行い、テスト印刷を通じて最終的な色調整を行うことが大切です。


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