Linux Mintや他のUnix系システムでVimの設定を行う際、.vimrc
ファイルを編集することがあります。しかし、この.vimrc
にコメントを書き込んだ後、source
コマンドで読み込もうとしたときに、思わぬエラーが出ることがあります。この記事では、Vimの設定ファイルでよくあるミスとその正しい扱い方について解説します。
sourceコマンドと.vimrcの関係性
まず理解しておきたいのは、source
コマンドはシェル(bashなど)で使う場合と、Vimの中で使う場合で意味が異なるという点です。シェルでsource .vimrc
と実行すると、それはVimの設定ファイルをbashのスクリプトとして読み込もうとするため、文法エラーになります。
Vimの設定を再読み込みしたい場合は、:source ~/.vimrc
のように、Vimの中で実行する必要があります。シェルで実行するのは誤りです。
コメントの書き方に注意:ダブルクオーテーションはVimだけのルール
Vimでは"
から始まる行がコメントとして扱われます。たとえば次のような記述は正しいコメントです。
" この行はコメントです
しかし、シェルではダブルクオーテーションは文字列の開始や終了を示す記号なので、Vimのように自由に使うことはできません。したがって、source .vimrc
をbashで実行すると、
bash: .vimrc: 行 2: 対応する `"' を探索中に予期しないファイル終了(EOF)です
といったエラーが出てしまいます。
正しい方法:Vim内から.vimrcを読み込む
Vimの設定ファイルを再読み込みする正しい手順は以下の通りです。
- 端末で
vim
を起動 - コマンドモードで以下を入力
:source ~/.vimrc
これで、Vimの設定が再読み込みされ、変更が即座に反映されます。
また、:so ~/.vimrc
と省略して書くことも可能です。
そもそも.vimrcとは?基本の構成と活用法
.vimrc
は、Vimの起動時に読み込まれる設定ファイルで、ユーザーの好みに応じたカスタマイズができます。例えば以下のような設定が一般的です。
set number
set tabstop=4
" インデントの設定をしています
コメントを活用すれば、自分が何のためにどの設定を書いたのかを後から見直す際に非常に役立ちます。
トラブル回避のポイント
以下のポイントに注意すると、.vimrcに関するエラーを防ぎやすくなります。
- .vimrcはVim専用の構文で記述する
- bashでsourceしない。Vim内で:sourceを使う
- コメントには”を使用し、シェルスクリプト風の記述は避ける
万が一誤ってsource ~/.vimrc
をbashで実行してしまっても、上記のルールを守れば混乱は避けられます。
まとめ:.vimrcの編集と読み込みはVimの中で完結させる
.vimrcはVimの設定ファイルであり、シェルとは異なる構文ルールが適用されます。sourceコマンドでエラーが出る場合、多くは「Vim内で実行すべき操作をシェルで行おうとしている」ことが原因です。コメントや設定の記述を正しく行い、読み込みも:source ~/.vimrc
で行うことで、快適なVim環境が整います。
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