macOSのアップグレード中に「ファイルシステムを修復または検証できませんでした(-69845)」というエラーメッセージが表示された場合、システムの起動ができなくなることがあります。このエラーは、アップグレードプロセスでディスクに何らかの問題が発生したことを示しています。本記事では、この問題の原因と解決方法をわかりやすく解説します。
1. エラー「-69845」の原因とは?
「-69845」のエラーは、主にディスクのファイルシステムに何らかの不整合があることを示しています。例えば、システムアップグレード中にディスクの整合性が崩れたり、読み込みエラーが発生した場合に表示されることがあります。また、ディスクの空き容量不足や、アップグレードプロセス中の中断も原因となることがあります。
このエラーが発生した場合、アップグレード処理が正常に完了せず、システムの起動に問題が生じることがあります。
2. 修復ツールを使ってディスクを検証する
この問題を解決するための第一歩は、macOSに搭載されている「ディスクユーティリティ」を使ってディスクの修復を試みることです。ディスクユーティリティは、macOSの内蔵ツールで、ハードディスクやSSDの不具合を診断し、修復を行うことができます。
ディスクユーティリティを使って修復を試みるには、まずリカバリーモードでMacを起動する必要があります。リカバリーモードに入るには、Macを再起動し、起動中に「Command + R」キーを押し続けます。リカバリーモードに入ったら、ディスクユーティリティを開き、問題のあるディスクを選択して「First Aid(修復)」を実行します。
3. ターミナルを使ったディスク修復方法
ディスクユーティリティでの修復がうまくいかない場合、ターミナルを使用してディスクを修復する方法があります。ターミナルでは、より高度なコマンドを使ってディスクのエラーを修正できます。
まず、リカバリーモードでターミナルを開き、次のコマンドを入力してディスクの修復を試みます。
sudo fsck_hfs -fy /dev/disk0s2
このコマンドは、ファイルシステムの不整合を修正し、ディスクを修復します。修復が完了したら、再起動して問題が解決されたかを確認してください。
4. クリーンインストールを試みる
もし上記の方法で問題が解決しない場合、最終手段としてmacOSのクリーンインストールを試すことができます。クリーンインストールでは、現在のシステムを完全に削除し、最新のmacOSを新たにインストールすることができます。
クリーンインストールを行う前に、重要なデータをバックアップしておくことが重要です。Time Machineや外部ストレージを使ってデータをバックアップし、その後、macOSをインストールする手順を進めてください。クリーンインストール後、バックアップからデータを復元することができます。
5. まとめ
macOS Big Surへのアップグレード中に発生する「ファイルシステムを修復できませんでした(-69845)」エラーは、ディスクの不整合が原因であることが多いです。この問題は、ディスクユーティリティやターミナルを使った修復で解決できる場合がありますが、最終的にクリーンインストールを試すことも選択肢として考えられます。
問題解決には慎重に対応し、まずはバックアップを取ることを忘れずに実行しましょう。こうした手順を順番に試すことで、Macを正常に起動させ、Big Surへのアップグレードを完了させることができます。
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