GIF画像のLZW圧縮に関して、ビット長の変更タイミングに関する質問について解説します。特に、ビット長がどのタイミングで変更されるか、そしてデコード時に正確に復元できるようにするための詳細について説明します。
1. LZW圧縮の基本とビット長の変動
LZW(Lempel–Ziv–Welch)圧縮は、GIF画像やTIFF画像で使用される可逆圧縮アルゴリズムです。この圧縮方式では、入力データ(例えば、画像のピクセル)を辞書形式で置き換えることで、データ量を減らします。ビット長は、この辞書のエントリが増えるとともに変動します。
ビット長の変更は、辞書のエントリ数が特定の閾値を超えたときに発生します。例えば、最初の9ビットで圧縮できるエントリが増えて、辞書に512エントリを追加するタイミングでビット長が10ビットに増加します。
2. ビット長が変更されるタイミング
ビット長の変更タイミングは、基本的には「辞書のエントリ数」に基づいています。具体的には、圧縮中に辞書のエントリ数が以下の数値に達した時点でビット長が変更されます。
- 9ビット:最大511エントリ(0〜511)
- 10ビット:最大1023エントリ(512〜1023)
- 11ビット:最大2047エントリ(1024〜2047)
これにより、圧縮を進めるにつれてビット長が増加していきます。質問にある「500 → 511 → 300 → 400 → 512 → 513」という数字の並びでは、ビット長が9ビットのままで512以上のエントリが現れると、次にビット長が10ビットに増加します。
3. 質問のシナリオにおけるビット長の変更
質問にあるケース(「… → 510(9bit) → 511(9bit) → 300(9bit) → 400(9bit) ⇒ 512(10bit) → 513(10bit) → …」)では、ビット長は512以降に10ビットに増加します。従って、次に出現する「300」や「400」などのエントリは、10ビットのままで続きます。
これに対して、「… → 510(9bit) → 511(9bit) ⇒ 300(10bit) → 400(10bit) → 512(10bit) → 513(10bit) → …」のように、最初から10ビットにすることは一般的ではなく、次に出現するエントリ(例えば300や400)はビット長が変わる前に、9ビットで圧縮されます。
4. デコード時のビット長管理と復元方法
デコードの際、圧縮されたビット列を解釈するには、圧縮ファイルの最初に記録されたビット長の情報を基にしてデコードを進めます。ビット長が変更されるタイミングを正しく把握することが重要です。
圧縮ファイル内には、ビット長が変わるタイミングや、変わる前後のエントリの数値が記録されているため、デコード時にビット長を正確に管理しながら進行することができます。
5. まとめ
GIF画像のLZW圧縮においてビット長が変わるタイミングは、辞書のエントリ数が増えた際に発生します。圧縮の最中、9ビットから10ビットに変更されるタイミングで、次に出現するエントリは新しいビット長で圧縮されます。デコード時には、ビット長の変更点を正確に把握しながら解釈することが必要です。


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