Microsoft Accessでクエリを作成する際、条件に応じた値を動的に表示させることがよくあります。例えば、特定のフィールドの値に基づいて、異なる結果を表示するクエリ式を作成したい場合に役立つテクニックです。本記事では、具体的な条件に基づいて「1」「2」「0」と表示を切り替えるためのクエリビルド式を作成する方法を解説します。
Accessのクエリビルドでの条件設定
Microsoft Accessのクエリビルドを使用すると、複数のフィールドに基づいて条件分岐を行い、結果を動的に設定することができます。この機能を活用すると、特定の条件に一致したときに異なる値を表示することが可能です。
ここでは、以下の条件に基づいて「1」「2」「0」を表示する方法を解説します。
- 上側フィールドが「後」で、下側フィールドも「後」の場合は「1」を表示
- 上側フィールドが空白で、下側フィールドが「後」以外の場合は「2」を表示
- それ以外の組み合わせの場合は「0」を表示
クエリビルド式の作成方法
上記の条件を満たすためのクエリビルド式は、`IIf`関数を使用して構築できます。`IIf`関数は、条件に応じて異なる値を返すために非常に有効な関数です。以下のような式を使って、目的の動作を実現できます。
Expression: IIf([上側フィールド] = '後' And [下側フィールド] = '後', 1, IIf(IsNull([上側フィールド]) And [下側フィールド] <> '後', 2, 0))
この式では、`IIf`関数をネストして、3つの条件を順番に評価します。
- 最初の条件として、上側フィールドと下側フィールドが両方とも「後」である場合に「1」を表示
- 次に、上側フィールドが空白(`IsNull`)で、かつ下側フィールドが「後」以外であれば「2」を表示
- それ以外の条件では「0」を表示
式の解説と実際の動作
この式では、`IIf`関数を利用して条件ごとに異なる結果を返しています。具体的には、最初の条件である「両方のフィールドが『後』の場合」を評価し、次に「上側フィールドが空白で下側フィールドが『後』以外」の場合を評価します。もし、どちらの条件にも当てはまらなければ、デフォルトで「0」が返されます。
このように`IIf`関数をネストすることで、複数の条件を1つの式で評価でき、柔軟な条件分岐を実現することができます。特に、フォームやレポートでのデータ表示に便利なテクニックです。
実際にクエリを使った例
例えば、次のようなテーブルがあると仮定します。
上側フィールド | 下側フィールド | 結果 |
---|---|---|
後 | 後 | 1 |
後 | 2 | |
後 | その他 | 0 |
上記の例では、クエリを実行すると、フィールドに基づいてそれぞれ「1」「2」「0」が表示されます。このように、`IIf`関数をうまく活用することで、柔軟な条件設定が可能になります。
まとめ
Accessでクエリビルドを使用して複雑な条件分岐を行う際、`IIf`関数をうまく活用することが非常に有効です。今回紹介した式を参考に、異なる条件に応じて動的に表示を切り替えることができます。このテクニックを使えば、複雑なデータ処理を簡単に実現でき、さらにクエリの柔軟性を高めることができます。
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