Windows 11のアップデートを行う際、CSM(Compatibility Support Module)を無効化すると、OSが起動できなくなる問題が発生することがあります。この問題は、インストールされたOSのパーティションがUEFIモードに対応していないことが原因で起こる場合があります。この記事では、問題の解決策とそのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
CSM無効化による問題の原因
CSM(Compatibility Support Module)は、古いBIOSと新しいUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)システムとの互換性を保つためのモードです。Windows 11のインストールにはUEFIモードが推奨されていますが、旧式のパーティション形式(MBR)でインストールされている場合、CSMを無効化するとOSが起動できなくなることがあります。
この場合、UEFIモードでの起動が要求されますが、OSのインストール時にMBR形式でパーティションを作成していた場合、システムが正しく起動できないことがあります。
解決策1: OSの再インストール
最も確実な解決策は、OSをUEFI対応のパーティション形式で再インストールすることです。これにより、CSM無効化後でも問題なく起動できるようになります。
再インストールの際には、インストールディスクを作成し、UEFIモードでインストールを行います。この方法のメリットは、システムが完全に新しく、最新の状態でインストールされることです。デメリットは、再インストールによりデータが消失するため、バックアップを事前に取る必要がある点です。
解決策2: パーティションの変換
もしOSを再インストールせずに問題を解決したい場合、既存のMBR形式のパーティションをGPT形式に変換する方法もあります。これにより、UEFIモードで起動可能になります。
パーティション変換ツールを使ってMBRからGPTに変換し、その後、BIOS設定でCSMを無効化することができます。この方法のメリットは、OSの再インストールを避けることができる点ですが、変換作業が失敗するとデータが破損するリスクがあるため、慎重に行う必要があります。
解決策3: BIOS設定の調整
CSMを無効化する前に、BIOS設定で適切な設定を行うことも重要です。特に、Secure Boot(セキュアブート)が有効になっているか、UEFIブートモードに設定されているかを確認しましょう。
これにより、OSのインストール後にシステムがUEFIモードで正常に起動するようになります。Secure Bootが無効の場合、OSのセキュリティに影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
まとめ
Windows 11のアップデート後にCSM無効化でOSが起動しない問題は、UEFIモードに対応していないパーティション形式が原因です。解決策としては、OSの再インストール、パーティションの変換、またはBIOS設定の調整が考えられます。いずれの方法もメリットとデメリットがありますが、最も確実なのは再インストールであり、必要なデータのバックアップを事前に行うことが重要です。


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