Cisco Catalyst 9300スイッチで、`login local`設定を誤って行い、ユーザー名とパスワードがわからない状態に陥ることがあります。このような場合、通常のログインができず、リカバリモードも機能しない場合には、設定のリセットが必要です。この記事では、Cisco Catalyst 9300のリカバリ手順を解説し、ユーザー名やパスワードをリセットする方法について説明します。
Cisco Catalyst 9300でのログイン問題の背景
設定を行う際、`login local`コマンドを使用してローカルユーザーの設定をした後に、ユーザー名やパスワードがわからなくなるという問題が発生することがあります。この場合、通常の初期設定の「cisco」ユーザー名やパスワードではログインできません。
さらに、`mode`ボタンが機能しない状態であれば、リカバリ手順を実行する方法を理解することが必要です。以下では、Cisco Catalyst 9300でユーザー名・パスワードをリセットし、再びアクセスできるようにする手順を紹介します。
リカバリモードの手順
まず、`mode`ボタンが効かない場合でも、リカバリモードに入る方法を試みることが重要です。以下の手順を実行して、リカバリモードを起動します。
- ステップ 1: スイッチを電源オフにし、再度電源を入れます。
- ステップ 2: 電源を入れた直後に`mode`ボタンを数秒間押し続けます。
- ステップ 3: `mode`ボタンが緑色に点灯したら、ボタンを離します。
- ステップ 4: スイッチがリカバリモードに入ると、プロンプトが表示されます。
これで、スイッチがリカバリモードに入り、次に進むことができます。
パスワードリカバリ手順
リカバリモードに入った後、パスワードをリセットするための手順を実行します。以下の手順を試してください。
- ステップ 1: リカバリモードに入った状態で、コンソールに接続します。
- ステップ 2: `switch:` プロンプトが表示されたら、`flash_init` コマンドを実行してフラッシュメモリを初期化します。
- ステップ 3: `load_helper` コマンドを実行して、必要なファイルを読み込みます。
- ステップ 4: `rename flash:config.text flash:config.old` コマンドを実行して、現在の設定ファイルをバックアップします。
- ステップ 5: `boot` コマンドを実行して、スイッチを再起動します。
スイッチが再起動し、設定が初期化されます。次に、`enable` コマンドで特権モードに入り、設定を再度行います。
設定ファイルの復元
リカバリ後、設定ファイルを復元するために、次のコマンドを実行します。
- ステップ 1: `copy flash:config.old system:running-config` コマンドを実行して、バックアップファイルを復元します。
- ステップ 2: 必要な設定を行い、`write memory` コマンドで設定を保存します。
これで、元の設定を復元することができます。ユーザー名とパスワードを再設定し、スイッチに正常にアクセスできるようになります。
まとめ
Cisco Catalyst 9300のログイン問題を解決するためには、リカバリモードに入ってパスワードをリセットする手順を実行することが必要です。`mode`ボタンが機能しない場合でも、リカバリモードにアクセスする方法があります。リカバリ後、設定を復元して新しいパスワードを設定することで、再びスイッチにアクセスできるようになります。これらの手順を実行することで、Cisco Catalyst 9300の管理に戻ることができます。
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