JavaScriptのモバイルとPCで異なるクリック挙動を解決する方法

JavaScriptでモバイルとPCで異なるクリック挙動を実現しようとする際、予期しない動作に悩まされることがあります。質問者様が抱える問題、つまりモバイルでのクリック時に詳細画面を飛ばしてリンクに飛んでしまう問題について、どのように対処するかについて解説します。

1. モバイルとPCで異なるイベントハンドリング
2. 解決策：イベントの防止と調整
3. コード例：タップとクリックを別々に処理
4. まとめと注意点

1. モバイルとPCで異なるイベントハンドリング

モバイルとPCでは、クリックやタップに対するブラウザの挙動が異なります。PCでは「hover」や「クリック」が使われますが、モバイルでは「タップ」が代わりに使用されるため、これらのイベントに対する取り扱いが異なります。

また、タップイベントはPCのクリックとは異なり、スクリーン上の要素が変化する前に2回タップされることがあるため、1回目のタップで詳細が開き、2回目のタップでリンクへ飛ばされることがあります。これが原因で、「詳細画面を飛ばして直接リンクに飛んでしまう」といった現象が発生します。

2. 解決策：イベントの防止と調整

この問題を解決するためには、クリックイベントとタップイベントの取り扱いを適切に調整する必要があります。JavaScriptで「click」や「tap」イベントを処理する際、イベントが予期せぬ挙動を引き起こさないように制御する方法を採用します。

以下の方法で解決できます。

イベントのデバウンス：クリックやタップのイベントを重複して処理しないように、デバウンスを使用して、余分なイベントを防ぎます。
クリックとタップを明確に分ける：タップイベントを使って詳細表示を制御し、クリックイベントが正しく機能するように設定します。
stopPropagationを使う：タップが詳細画面を飛ばしてしまわないように、親要素のクリックイベントが子要素に伝播するのを防ぐために、stopPropagationを使用します。

3. コード例：タップとクリックを別々に処理

以下に、タップとクリックイベントを処理するためのコード例を示します。モバイルでのタップとPCでのクリック挙動を適切に扱う方法です。

document.querySelector('.arrow').addEventListener('click', function(event) {
  // タップやクリックが発生した際の処理
  event.stopPropagation(); // 親要素に伝播しないようにする
  // 詳細表示処理やリンク遷移処理
});

document.querySelector('.arrow').addEventListener('touchstart', function(event) {
  // モバイルタップイベントの処理
  // 詳細表示処理
});