FortiGateとFortiClientを使用してIPsecトンネルを設定する際に発生する問題に直面している方のために、特にトークンエラーやスプリットトンネル設定の問題を解決する方法を解説します。この記事では、フェーズ1のネゴシエーションやトークンの問題をどのように解決できるかを詳しく説明します。
1. FortiGateとFortiClientでのIPsecトンネル設定
IPsec VPNを使用する場合、FortiGate(FG)とFortiClient(FC)の設定が適切である必要があります。特に、フェーズ1のネゴシエーション中やトークンの問題は、設定ミスや構成の不一致から発生しやすいです。
1.1. モード設定とスプリットトンネル
FortiGateの「mode-cfg」設定を使用し、FortiClient側をコンフィグモードに設定することで、IPsecトンネルのトークン認証が行われますが、ネットワークの切断やトークンが届かない問題が発生することがあります。
2. トークンの問題と解決方法
トークンの入力後に「SAが削除される」問題や「トークンが届かない」問題に対処するために、いくつかの手順を試してみることが重要です。
2.1. トークンが届かない場合の設定確認
まず、FortiGate側で「mode-cfg」設定を有効にして、FortiClientが正しく認証されるように設定を見直しましょう。もしトークンが届かない場合は、FortiGateの設定とFortiClientの設定が一致しているかを確認します。
2.2. トークンが届くようになった場合のSAの削除
トークンが届いた後でも、フェーズ1でSAが削除される問題が発生することがあります。この問題に対処するためには、スプリットトンネル設定やIP設定の変更を試すことが有効です。
3. スプリットトンネルの設定方法
スプリットトンネルの設定は、VPNトンネルを使用しているときに特定のトラフィックのみをVPN経由で送信し、その他のトラフィックはローカルネットワークに残すために使用されます。FortiClientでスプリットトンネルを設定する方法について解説します。
3.1. FortiClientの設定確認
FortiClientでスプリットトンネルを設定するためには、「手動設定」や「DHCP over IPsec」オプションを選択する必要があります。これにより、トンネル内のトラフィックの範囲を指定することができます。
3.2. FortiGate側の設定
FortiGateの設定でも、スプリットトンネルを有効にする必要があります。この設定を行うことで、特定のデータをVPNトンネル経由で送信し、残りのデータは直接インターネットに送信することができます。
4. 追加のトラブルシューティング手順
設定を変更した後、依然としてトンネルが確立しない場合やエラーが発生する場合は、以下の手順を試すことが有効です。
4.1. ログの確認
FortiGateとFortiClientの両方でログを確認し、エラーが発生している場所や設定ミスを特定します。ログを通じて、問題の根本的な原因を突き止めることができることがあります。
4.2. FortiGateとFortiClientのバージョン確認
FortiGateやFortiClientのソフトウェアのバージョンが一致していない場合、互換性の問題が発生することがあります。最新のパッチやアップデートを適用して、問題が解決するかどうかを確認します。
5. まとめ
FortiGateでIPsecトンネルを設定する際に発生するトークンの問題やスプリットトンネルの設定方法について解説しました。これらの設定を適切に行うことで、IPsecトンネルを安定して確立し、トークン認証も正常に動作させることができます。問題が解決しない場合は、設定を再確認し、ログを確認することが有効です。


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