Ubuntu 20.04 LTSでVPNのプロファイルをコピーして複数作成する方法について説明します。この方法では、VPNサーバーのアドレスだけを変更し、他の設定はそのまま複製することができます。特に、複数のVPN接続を設定したい場合に非常に便利なテクニックです。
1. VPNプロファイルのコピー方法
まず、既存のVPN設定を複製する方法を見ていきます。Ubuntuでは、VPNの設定は通常「NetworkManager」を通じて管理されており、その設定ファイルは`/etc/NetworkManager/system-connections/`ディレクトリに保存されています。VPNのプロファイルをコピーし、URLだけを変更する手順を詳しく説明します。
1.1. 設定ファイルの場所を確認
まず、現在設定されているVPNの設定ファイルがどこにあるかを確認します。`/etc/NetworkManager/system-connections/`ディレクトリ内にVPN接続の設定ファイルが格納されています。端末で以下のコマンドを実行し、VPN接続設定ファイルを見つけましょう。
ls /etc/NetworkManager/system-connections/
1.2. 設定ファイルをコピー
目的のVPN設定ファイルを見つけたら、そのファイルをコピーします。コピーした後、新しいファイル名に変更し、必要に応じて編集します。以下のコマンドでファイルをコピーできます。
sudo cp /etc/NetworkManager/system-connections/old-vpn /etc/NetworkManager/system-connections/new-vpn
このように、`old-vpn`というファイルをコピーして`new-vpn`として新しい設定ファイルを作成します。
2. VPN設定の編集
新しくコピーしたVPN設定ファイルを編集し、VPNサーバーのアドレス(ゲートウェイURL)を変更します。
2.1. 設定ファイルを編集する
設定ファイルはテキストファイルとして保存されているので、任意のエディタで編集できます。`nano`などのテキストエディタを使用して、VPN設定ファイルを開きます。
sudo nano /etc/NetworkManager/system-connections/new-vpn
設定ファイル内で、`gateway`や`identity`の項目を探し、VPNサーバーのURLを新しいものに変更します。
2.2. 設定変更後の保存
設定変更を加えたら、ファイルを保存してエディタを終了します。`nano`の場合、`Ctrl + X`で終了し、`Y`を押して保存を確定します。
3. 新しいVPN設定を適用
新しいVPN設定を適用するために、NetworkManagerを再起動します。これにより、設定した新しいVPNプロファイルが有効になります。
3.1. NetworkManagerを再起動
以下のコマンドを使用してNetworkManagerを再起動します。
sudo systemctl restart NetworkManager
これで新しいVPN設定が適用されます。
4. 複数のVPNプロファイルを作成する方法
VPNの設定ファイルをコピーして、同様の手順を繰り返すことで、複数のVPNプロファイルを作成できます。それぞれの設定ファイルに異なるVPNサーバーのURLを設定し、複数の接続を管理できます。
4.1. 一括で複数のプロファイルを作成
もし10個以上のプロファイルを作成したい場合は、スクリプトを使って一括で設定を変更することができます。以下は、簡単なスクリプト例です。
for i in {1..10}; do sudo cp /etc/NetworkManager/system-connections/old-vpn /etc/NetworkManager/system-connections/vpn-$i; sudo sed -i 's/old-server.com/vpn-server$i.com/' /etc/NetworkManager/system-connections/vpn-$i; done
このスクリプトは、`old-vpn`設定をコピーして、各プロファイルのサーバーURLを`vpn-server1.com`から`vpn-server10.com`まで変更します。
5. まとめ
Ubuntu 20.04でVPNプロファイルをコピーして増やす方法は、非常にシンプルで、NetworkManagerを使って設定ファイルをコピーし、VPNサーバーのアドレスを変更することで簡単に実現できます。また、一括で複数のプロファイルを作成する方法として、スクリプトを活用することも可能です。これにより、複数のVPN接続を効率的に管理することができます。


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