IPアドレスのクラス別ネットワーク部とホスト部のビット数、割り当て可能ホスト数の計算方法

ネットワーク技術

IPアドレスはネットワークの設計において非常に重要な役割を果たしており、ネットワークを効率的に管理するためにクラスごとの理解が必要です。この記事では、IPアドレスのクラス(Aクラス、Bクラス、Cクラス)におけるネットワーク部とホスト部のビット数、さらにそれぞれのクラスで割り当て可能なホスト数の計算方法を解説します。

1. IPアドレスのクラスとは

IPアドレスは、IPv4においてAクラス、Bクラス、Cクラスなど、複数のクラスに分類されます。これらのクラスは、ネットワークの規模に応じてネットワーク部とホスト部を分割するための基準として利用されます。クラスごとに、ネットワーク部(ネットワークを識別する部分)とホスト部(ネットワーク内のデバイスを識別する部分)のビット数が異なります。

2. Aクラスのネットワーク部とホスト部のビット数

AクラスのIPアドレスは、最初のビットが「0」で始まるため、Aクラスに属するIPアドレスの範囲は「0.0.0.0」から「127.255.255.255」です。

Aクラスのネットワーク部は最初の8ビットで、ホスト部は残りの24ビットです。つまり、AクラスのIPアドレスでは、ネットワーク部に8ビット、ホスト部に24ビットが割り当てられています。

計算例:ホスト部に24ビットが割り当てられているため、AクラスのIPアドレスで割り当て可能なホスト数は「2^24 – 2」です。この2は、ネットワークアドレス(全てのホスト部が0)とブロードキャストアドレス(全てのホスト部が1)に使用されるため、これらを引きます。

割り当て可能なホスト数:16777214(2^24 – 2)

3. Bクラスのネットワーク部とホスト部のビット数

BクラスのIPアドレスは、最初のビットが「10」で始まるため、Bクラスに属するIPアドレスの範囲は「128.0.0.0」から「191.255.255.255」です。

Bクラスのネットワーク部は最初の16ビット、ホスト部は残りの16ビットです。つまり、BクラスのIPアドレスでは、ネットワーク部に16ビット、ホスト部に16ビットが割り当てられています。

計算例:ホスト部に16ビットが割り当てられているため、BクラスのIPアドレスで割り当て可能なホスト数は「2^16 – 2」です。この2も、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスに使用されます。

割り当て可能なホスト数:65534(2^16 – 2)

4. Cクラスのネットワーク部とホスト部のビット数

CクラスのIPアドレスは、最初のビットが「110」で始まるため、Cクラスに属するIPアドレスの範囲は「192.0.0.0」から「223.255.255.255」です。

Cクラスのネットワーク部は最初の24ビット、ホスト部は残りの8ビットです。つまり、CクラスのIPアドレスでは、ネットワーク部に24ビット、ホスト部に8ビットが割り当てられています。

計算例:ホスト部に8ビットが割り当てられているため、CクラスのIPアドレスで割り当て可能なホスト数は「2^8 – 2」です。

割り当て可能なホスト数:254(2^8 – 2)

5. クラス別ホスト数の比較

ここで、A、B、Cクラスのホスト数をまとめてみましょう。

クラス ネットワーク部のビット数 ホスト部のビット数 割り当て可能ホスト数
A 8ビット 24ビット 16777214
B 16ビット 16ビット 65534
C 24ビット 8ビット 254

6. まとめ

IPアドレスのクラス(A、B、Cクラス)は、ネットワークの設計において非常に重要な要素です。それぞれのクラスで、ネットワーク部とホスト部に割り当てられるビット数が異なり、これにより割り当て可能なホスト数が決まります。Aクラス、Bクラス、Cクラスの違いを理解し、適切なクラスを選択することが、ネットワークの規模や用途に応じたIPアドレスの効率的な使用に繋がります。

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