ACCESSを使ったデータベース操作は、業務効率化に役立つツールの一つです。本記事では、製品マスタと出荷一覧の2つのテーブルを使い、品番ごとの出荷数量を合計し、全品番の出荷数量を表示するクエリの作り方を詳しく解説します。
クエリ作成の前提条件
以下の2つのテーブルを使用します。
- 製品マスタ: 社内製番、品番、単価を保持。
- 出荷一覧: 出荷日、社内製番、品番、出荷数量を保持。
条件として、2024年1月1日から2024年12月31日までの出荷数量を集計し、出荷がなかった品番も「0」で表示します。
クエリの作成手順
1. テーブルの結合
まず、[製品マスタ]と[出荷一覧]を社内製番
で結合します。ACCESSでは、リレーションシップを設定することでテーブルを結合できます。
手順:
- 「デザインビュー」で新しいクエリを作成。
- [製品マスタ]と[出荷一覧]をクエリに追加。
- 両テーブルの
社内製番
をドラッグして結合。
2. 出荷日の範囲指定
次に、出荷日が2024年1月1日から2024年12月31日までのデータをフィルタリングします。
条件式:
出荷日 BETWEEN #2024/01/01# AND #2024/12/31#
これにより、指定期間内のデータだけを抽出します。
3. 出荷数量の合計を計算
品番ごとの出荷数量を集計するには、クエリにGROUP BY
句を追加します。
SQLビューでのコード例:
SELECT 製品マスタ.品番, SUM(Nz(出荷一覧.出荷数量, 0)) AS 合計出荷数量
FROM 製品マスタ
LEFT JOIN 出荷一覧 ON 製品マスタ.社内製番 = 出荷一覧.社内製番
WHERE 出荷一覧.出荷日 BETWEEN #2024/01/01# AND #2024/12/31#
GROUP BY 製品マスタ.品番;
このクエリでは、Nz
関数を使って出荷がなかった場合に「0」を代入します。
4. 出荷がない製品も表示する設定
出荷がなかった製品を含めるには、結合タイプを「左結合」にします。これにより、[製品マスタ]に存在するすべての品番が表示されます。
結果を確認する
クエリを実行すると、品番ごとの出荷数量合計が一覧表示されます。出荷がない場合は「0」として表示されます。
注意点と改善ポイント
- データ型が一致していることを確認してください(例: 社内製番が同じ形式)。
- 出荷一覧にデータがない場合は、Nz関数を使用してNull値を処理します。
- クエリ結果をExcelにエクスポートしてさらに分析することも可能です。
まとめ
ACCESSのクエリ機能を使用すると、簡単な操作で必要なデータを抽出できます。今回のように、製品マスタと出荷一覧を結合して、特定期間の出荷数量を集計するクエリを作成することで、業務に役立つレポートを簡単に作成できます。ぜひ試してみてください。
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