Power BIで2025年度4月から2026年度3月の有休の累積を計算し、右肩上がりの折れ線グラフを作成する方法を解説します。DAX式の使い方がわからない方でも、このガイドを通して、年度ごとの有休データをどのように累積し、グラフ化するかを学べます。
Power BIで有休の累積を計算するDAX式の基本
まず、DAX(Data Analysis Expressions)式を使って、日別または月別の有休の累積を計算します。DAX式では、「CALCULATE」関数や「FILTER」関数を使用することが一般的です。
1. 年度別データをフィルタリングする
年度別のデータを累積するためには、まず「年度」列を作成する必要があります。以下のDAX式で「年度」列を作成できます。
DAX: 年度 = YEAR([日付列])
これで、2025年度や2026年度など、年度ごとのデータを集計できるようになります。
2. 有休の累積を計算するDAX式
次に、有休の累積を計算するためのDAX式を作成します。累積の計算には「CALCULATE」関数を使用し、対象のデータ範囲を「FILTER」で絞り込みます。以下の式は、特定の年度における有休の累積を計算します。
DAX: 累積有休 = CALCULATE(SUM([有休時間]), FILTER(ALL('テーブル名'), 'テーブル名'[年度] <= MAX('テーブル名'[年度])))
この式では、「年度」列に基づいて、各行のデータに対して累積値を計算します。
折れ線グラフの作成
次に、累積した有休のデータを視覚化するために折れ線グラフを作成します。Power BIで折れ線グラフを作成する方法は簡単です。
1. 折れ線グラフの追加
Power BIの「視覚化」ペインで「折れ線グラフ」を選択します。次に、X軸に「年度」列を、Y軸に「累積有休」を設定します。
2. グラフのカスタマイズ
グラフをさらにカスタマイズして、見やすくするために、軸のタイトルやラベルのフォーマットを調整します。また、「累積有休」の値を強調するために、色を変更したり、データラベルを表示することもできます。
その他のDAX式とグラフの改善方法
さらに細かい調整や複雑な計算を行いたい場合には、次のようなDAX式を使用することができます。
1. 月別での累積計算
月別に累積を計算したい場合、月ごとの集計を追加するために、月別の「月」列を作成し、年と月でフィルタリングします。
DAX: 月別累積有休 = CALCULATE(SUM([有休時間]), FILTER(ALL('テーブル名'), 'テーブル名'[年] = MAX('テーブル名'[年]) && 'テーブル名'[月] <= MAX('テーブル名'[月])))
2. 年度ごとの平均値を計算
年度ごとの平均値を表示するためには、「AVERAGEX」関数を使用して、年度別のデータに対して平均を算出できます。
DAX: 年度平均有休 = AVERAGEX(FILTER('テーブル名', 'テーブル名'[年度] = MAX('テーブル名'[年度])), [有休時間])
まとめ
Power BIで有休の累積データを計算し、折れ線グラフを作成する方法について解説しました。DAX式を使って、年度別や月別にデータを集計し、視覚化することで、効率的に有休管理ができるようになります。また、グラフや式をカスタマイズすることで、より詳細な分析が可能です。


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