Ubuntu 24.04LTSをPanasonic Let’s note CF-S10にインストールした際、電源を入れた直後の起動時にはWiFiが接続されず、再起動をすると正常に接続されるという現象が発生することがあります。この問題の原因と対策について詳しく解説します。
なぜ最初の起動時にWiFiが接続されないのか?
この問題の主な原因として考えられるのは以下の点です。
- 高速起動の影響:初回起動時には一部のネットワーク関連のサービスが適切に開始されていない可能性があります。
- ドライバの読み込み順:WiFiドライバが正しく読み込まれず、再起動時には正常にロードされるケースがあります。
- ネットワーク管理サービスの遅延:NetworkManagerが起動時にWiFiデバイスを認識できない場合、再起動でリロードされることで接続可能になることがあります。
解決策①:GRUBの設定変更
高速起動が原因でWiFiが起動時に正しく動作しない場合、GRUBの設定を変更することで解決できる可能性があります。
手順
- 端末を開き、GRUBの設定ファイルを編集します。
sudo nano /etc/default/grub
- 以下の行を見つけ、
quiet splash
の部分を削除または変更します。GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash"
- 以下のように変更します。
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="noplymouth"
- 設定を保存し、GRUBを更新します。
sudo update-grub
- PCを再起動してWiFiの動作を確認してください。
解決策②:WiFiモジュールの自動ロード設定
WiFiドライバが適切にロードされない場合、起動時に明示的にロードする設定を追加します。
手順
- 現在のWiFiモジュールを確認します。
lspci -nnk | grep -iA3 net
- 使用しているWiFiモジュールの名前をメモします。
- モジュールを起動時に自動ロードする設定を追加します。
echo "modprobe wl" | sudo tee -a /etc/rc.local
- PCを再起動し、WiFiが接続されるか確認します。
解決策③:NetworkManagerのサービスを遅延実行
ネットワークサービスが正しく開始される前にWiFiのドライバがロードされない可能性があるため、NetworkManagerの起動を遅らせることで解決できる場合があります。
手順
- 端末で以下のコマンドを入力します。
sudo systemctl enable NetworkManager-wait-online.service
- PCを再起動し、WiFiの接続状態を確認します。
まとめ
Ubuntu 24.04LTSで起動時にWiFiが接続されない問題は、以下の方法で解決できる可能性があります。
- GRUBの設定を変更して、高速起動の影響を軽減する
- WiFiモジュールを自動ロードする設定を追加する
- NetworkManagerの起動を遅らせることでドライバの読み込み順を調整する
いずれかの方法を試して、WiFi接続の問題が解決するか確認してみてください。
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