PCのHDDに「代替処理済のセクタ数」が黄色表示される場合、HDDに不良セクタが発生している可能性があります。この問題が発生した場合、バックアップを取ることが難しくなることがあります。この記事では、CrystalDiskInfoの「代替処理済のセクタ数」について説明し、問題解決のための手順を解説します。
「代替処理済のセクタ数」とは?
「代替処理済のセクタ数」は、ハードディスク内に不良セクタが発生し、そのセクタを別のセクタで置き換えた回数を示すパラメータです。この値が増えてくると、HDDに物理的な問題がある可能性が高く、特にデータ損失のリスクが高まります。
通常、CrystalDiskInfoでは、この値が「0」であれば問題ないとされ、数値が増えると警告が表示されます。黄色や赤色の警告が表示された場合、HDDの健康状態が悪化していることを示しています。
データが見れる状態でもバックアップが遅い理由
不良セクタが存在すると、HDDのデータ読み取りに遅延が発生します。読み取りの際に不良セクタをスキップするため、正常なセクタにアクセスするのに時間がかかり、バックアップ速度が遅くなります。これは、データの読み取り処理が不良セクタによって中断され、再試行されるためです。
バックアップ速度が遅いことは、不良セクタが多いためです。これにより、HDDの寿命が縮まる可能性があるため、できるだけ早くバックアップを取ることが推奨されます。
自力でできる対処法
HDDの問題に直面した場合、いくつかの自力でできる対処法があります。まず最初に試すべき方法は、チェックディスクツールを使ってHDDの不良セクタを修復することです。
以下の手順でチェックディスクを実行できます。
- Windowsキー + Xキーを押し、「コマンドプロンプト(管理者)」を選択。
- コマンドプロンプトに「chkdsk /f /r C:」と入力(C:は対象ドライブに応じて変更)。
- システムがディスクをスキャンし、不良セクタを修復します。これには時間がかかることがあります。
業者に依頼する前に試すべきバックアップ方法
バックアップが遅くても、次の方法でデータの救出を試みることができます。
- 別のPCに接続してバックアップ:現在のPCが動作しない場合、HDDをUSB接続で他のPCに接続し、バックアップを取ります。
- ディスクイメージ作成:不良セクタが発生している場合、ディスクイメージを作成するツールを使用して、HDDの完全なコピーを取ることを検討します。これにより、HDDが故障した場合にも、データを別の場所に復元することができます。
まとめ
「代替処理済のセクタ数」が黄色表示された場合は、HDDの不良セクタが発生している可能性があります。バックアップが遅くなるのは、不良セクタの影響でデータの読み取りに時間がかかるためです。自力でできる対処法として、チェックディスクを使った修復やディスクイメージ作成を試してみましょう。早期にバックアップを取り、業者に依頼する前にできるだけデータを保護することが重要です。
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