KiCadを使用して回路基板の設計を行っている際、サーマルリリーフの設定がデフォルトでX型に設定されることがあります。しかし、+型のサーマルリリーフを使用したい場合、設定を変更する方法について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。本記事では、KiCadでサーマルリリーフを+型に変更する方法について解説します。
1. サーマルリリーフとは?
サーマルリリーフは、はんだ付けの際に熱が伝わりやすくするために使用される技術です。これにより、PCB(プリント基板)上のランド(接点)に適切な熱が伝わり、はんだ付けをスムーズに行えるようになります。KiCadでは、デフォルトでX型のサーマルリリーフが設定されていますが、+型を使用したい場合もあります。
2. KiCadでサーマルリリーフを+型に変更する方法
KiCadでサーマルリリーフの形状を変更するには、以下の手順を実行します。
- KiCadを開き、PCBレイアウトを表示
- 「Preferences(設定)」メニューから「Footprint Libraries」または「Footprint Editor」を選択
- 「Advanced(詳細設定)」に進み、「Thermal Relief」オプションを見つける
- 「+型」を選択し、設定を保存
これにより、サーマルリリーフの形状が+型に変更され、ランドに適切な熱が伝わるようになります。
3. サーマルリリーフの変更が必要な理由
サーマルリリーフの形状を+型に変更する理由は、特に大型のランドやピンにおいて、熱が効率よく伝わるためです。X型では熱の伝達が不均一になることがありますが、+型に変更することで均等な熱伝導が得られ、はんだ付けが容易に行える場合があります。
4. よくある問題と解決方法
サーマルリリーフの設定を変更した後、場合によっては設定が反映されないことがあります。これを解決するための方法は以下の通りです。
- 設定を保存した後、PCBレイアウトを再読み込みして確認
- PCBエディタ内で「Update (更新)」を行い、設定を反映させる
- 適切なフットプリントライブラリが選択されているか再確認
これらのステップを試しても問題が解決しない場合は、KiCadのバージョンやアップデートの確認を行ってください。
5. まとめ
KiCadでサーマルリリーフを+型に変更する方法は非常に簡単です。設定を適切に変更することで、はんだ付けがスムーズになり、より高品質な基板設計が可能になります。上記の手順を参考にして、+型サーマルリリーフを活用してみてください。
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